人とのふれあいで成長。社会に役立つ喜びを実感できる
ベテラン警備員:菊地さん

エリアガード警備で働いて4年半、警備業界通算では10年以上のキャリアになります。入ったきっかけはお金ですね。日給制に惹かれて、ほんのアルバイトのつもりで警備の仕事を始めたのですが、気が付けば、この仕事の面白さにどっぷりはまっていました。
警備員は人との接点が非常に多い職業です。さまざまな人と出会いますから、理不尽なクレームを受けることもあります。そんな場面でもきちんと対応できる人間力が身に付きますから、人としての成長も大きいんです。私も初めは割の合わないことには、いちいち腹を立てていましたが、次第に「申し訳ございません」の言葉が出てくるようになり、達観できるようになりました。小さなことにこだわらない、度量の大きな人間へと成長できることに仕事のやりがい、面白さを感じるようになりました。
また、工事とは関係ない近所の方が、暑い日に冷たい飲み物を差し入れてくれたり、人のやさしさにもたくさんふれられます。道行く人々から「ご苦労様。暑いのに大変だね」「おじさん、安全に渡らせてくれてありがとう」など声をかけられると、「自分の存在が社会に役立っているんだな。この仕事に就いてよかったな」とモチベーションが上がります。

後輩指導には、言葉だけで指示するのではなく、まずは自分がやってみること、行動で示すことを大切にしています。言葉はコミュニケーションツールのひとつに過ぎず、人に信頼され、感謝される警備員になるためには、「人を大切にする心」が何より大切です。「心がこもった警備とは何か?」そこが伝わるような、新人目線での心がこもった指導を心がけています。引きこもり気味で、人前で声も出せなかったような新人が、だんだんと大きな声が出せるようになり、数ヶ月後には一人前の警備員として、現場のコミュニケーションも楽しそうに、交通誘導をしている姿を見ると、嬉しくて涙が出そうになりますね。
